スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

急速に崩落する石棺仏 寺元の地蔵 加古川市

 そう言えば、BANBAN TVのロケハン(撮影現場の下見)を取材前にしたのですが、一体だけ、驚くほど風化が進んでいる石棺仏を発見し、残念だったので、ここに御報告しておきます。
 名前は「寺元の地蔵」。石仏の名称は、基本、通称なのでこの名前がいいのか微妙なところですが、私の調べた史料には、この名前になっていたので、そうしています。実際、お世話されている近所の奥様ともお話しましたが「お地蔵さん」としか、地元では呼んでないとか。
 でも、ここに彫ってあるのは地蔵ではなくて、阿弥陀様ですけどね。その他、詳細は写真集を読んでね。

寺元石棺仏_1
寺元石棺仏_2

 どうです。2年前に私が撮った写真と比べると、明らかに、石仏の下部が急速に崩れてしまっています!

 以前、加古川の文化財調査研究センターの所長さんと、話す機会があり、崩落の激しい石棺仏があり、憂慮していると言っていたのは、この仏の事だとわかりました。


寺元石棺仏_3
寺元石棺仏_4
3229.png" alt="$『Talking with Angels』西洋墓地の天使像と『笑とる仏』 : 写真家 岩谷薫-寺元_5" border="0" />
 もう、「危険につき、立ち入り禁止」扱い…。
 悲しいですね…。
 足下なんかこんなに削れてしまっています!いつ、倒れてもおかしくない状態です…。

 こんなに急速に崩落する石仏は見た事がありません!
 文化センターの所長さんも「原因が解らない」と言ってましたが、私が現場を見て想像するに、土壌が特別、強い酸性とか、なんだか土壌の性質のような気がします… その証拠に、このお堂の礎石も、この写真でも少し解りますが、ボロボロになっているのです。(あくまで私の想像ですが)
 この石棺仏は、道路拡張の為に、ここに移設されたと聞きます。その時から風化が加速化したのでしょう。だってこんなに急速に風化するのなら670年も、その形を維持していませんから。

 ただ、石といえども「形あるものは、全て没する」です。仕方のない現象といえば、その通りかもしれません…。

 この石棺仏は近くによると、とてもナイスなスマイルで、私は播磨の石棺仏の中で、トップクラスで好きな仏なのですが、仕方がないですね…。お顔のよりの写真は写真集を見てね。技を度外視した、おそらく素人さんのハートだけが先走った素朴な造形というのが心打ちます。

寺元石棺仏_5
 こうした、「風前の灯火」の状況下でも、あるがままで笑ってらっしゃるところもまた、感動します…。夕日をあびて、お堂まで作ってもらって、こんなにいいシチュエーションに立っているのですが。


この写真には、鈴木大拙の以下の文を引用しました。

●『極楽がこっちに映る、こっちに極楽が映る、──それが無心の世界なのである。往生するとは、無心の世界にいったん飛び込むということなのである。』
        鈴木大拙『無心ということ』

 写真集では、夕日の写真とこの写真を対比させましたが、浄土真宗の一つの心髄は、南無阿弥陀仏によって、この世に極楽を現出させることにあります。
 一度、無心の世界に帰るってのもいいことなんですよ。私が、西洋の墓地に魅了されるのもこうした意味もあります。(そう言えば、こんな記事、過去に書いていましたね。この時は3冊目の幻の写真集を作っている時だったので、今読むと予言めいており見事に、悪質な出版社に出会い「帰還」できませんでしたが…ジャンヌもそうでしたが、往々にして悪い人間にはばまれますヨ。)

 無心の境地で造った仏が、それがまた無に返っていこうとしています。
 まだこの仏を見た事がない方は、ぜひ立ってる間に、一度、見てみて下さい。西日をあびる夕刻がいいかもしれません。きっともう、この姿は長くはないはずです。
 この笑顔は、かなりイケテます。笑。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

お知らせ
メインブログを アメーバに変更しました→
写真集
笑とる仏
『笑とる仏ー播磨の石棺仏を中心にー』   谷村新司さん推薦!    播磨の珍しい石棺仏を中心に、素朴な笑顔の石仏の写真集。700年近くもやさしく微笑み続けている石仏達を、さまざまな仏教名言と共に紹介する。この深い笑みはきっと心に響くと思います。巻末には地図もありますので、実際、仏様に会いに行くこともできます。勿論、関西限定書ではなく全国に通じる心の本です。 実質、私の4冊目の写真集。(読み:ワロトルホトケ)
Talking with Angels-ロンドンの天使達
「Talking with Angels-ロンドンの天使達-」 
鏡リュウジ氏の推薦文より
『天使、天使、天使!
この世界は、耳をすませれば天使の羽音に満ち満ちていて、うるさいくらい。たとえ一人でいたって、僕たちは孤独になんかなれっこないのです。この写真集はそのことを伝えてくれます。』 
 

Talking with Angels-イタリアの天使達
「Talking with Angels-イタリアの天使達」
   イタリア19世紀のみごとな墓地彫刻の写真集。
ダンテの『神曲』にならい「地獄」「煉獄」「天国」を彫刻を介し視覚で巡ることができる、美しい天使の本。
プロフィール

岩谷薫

Author:岩谷薫
カメラマン
1995 個展『身体感覚』
1998 個展『Angels of Brompton-祈りのすがた』
2005 写真集『Talking with Angelsーロンドンの天使達ー』
2006 写真集『Talking with Angelsーイタリアの天使達ー』
2008年 スピリチュアル雑誌『Sundari 』記事執筆
『yaso ヴィクトリアン』studio parabolica記事執筆
2009 デジタル印刷すらできない悪質出版社に捕まり、三冊目の天使の写真集が出版不能に。入校データまで全て完成している状態ですので、もし第三集の出版を御検討していただける出版社がございましたら、メールフォームからお気軽にメールしてみてください。第三集は最高傑作なのですが…。
2011 写真集『笑とる仏』実質、4作目の写真集。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
カテゴリ
未分類 (4)
ブログ (106)
文化人類学的な事 (11)
こんな本も読んだ (20)
お墓の雑記 (24)
不思議な事 (26)
宗教的な事 (14)
風水的な事 (12)
Music  (27)
Talking with Anglers釣り (18)
石仏(石棺仏) (66)
月別アーカイブ
最新コメント
最新記事
最新トラックバック
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。