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イタリアの信仰心

11_2_11_1 イタリアの信仰心は、おおむね厚いです。
 特に南へ行くほど、厚い印象があります。しかし南へ行くほど、天使の数はなぜか減っていく傾向にあるようです。
 ナポリに行った時には、レリーフ状の小さな天使は居ますが自立型の大きな天使像は、墓地にはほとんど居なかった記憶があります。
 そのかわり、ナポリの19世紀頃のお金持ちのお墓はすごく変わっていて、墓地の中に2階建てくらいの外見上、まったく普通の家が建ってるんです。窓ガラスも付いています。正に死者の終の住処。家族の参拝者は、まるで普通の家のように、玄関の前に車を横付けして、カギをあけて、死者の家に入っていく光景をみました。
 そんな死者の家が、結構沢山あるので、その辺一帯は正に、死者の街。
 これは珍しい!と思い、カメラを構えたら、隣に居たお爺さんが、トントンと肩をたたいて、「撮るな!」との意思表示…。イタリア語はさっぱり解らないけど、お爺さんの目の奥は、軽ーく怒っている感じがしたので、結局、撮らず終いになってしまいました…。11_2_11_2
郷に入れば郷に従えですし、死というテーマは各国、微妙な心の問題ですからね…、きっと信心の厚いお爺さんだったのでしょう。でも今、思うとあれは撮っておけば良かったナー……と、思い出す度、後悔することがあります。笑。(今まで撮影拒否されたのは、この経験だけです)
 墓研究をしている訳ではありませんが、文化人類学上も、興味深い資料だったと思うのですが…。

 なので、ナポリの写真はないので、今日はジェノヴァ、スタリエーノ墓地の玄関口の写真。1枚目は、玄関口を守る女神像。頭から17本近くの尖った後光がさしていて、ちょっとアメリカの自由の女神を思わせさます。11_2_11_3左手には砂時計の柄のある本を持っています。砂時計で限りある人生の時間を象徴しているわけです。おそらく全長10m以上はあるでしょう。
 2枚目は、女神像の後ろにそびえる巨大なエントランス。いやがおうにも、死への荘厳さをかきたてる仕組みになっています。
 3枚目は、エントランスの階段を上がって、女神の背中をのぞむ風景。この墓地はかなり豪華で、かつ広大です。日曜日ともなると、女神の周りには大勢の参拝者が集まります。ロンドンでは、日曜日に墓地でこんなに人々が集まる光景を目にしたことはありませんでした。そんな光景からも信心の厚さを感じました。
 スタリエーノ墓地は、おそらくヨーロッパ中でもっとも彫刻の技、量とも最高レベルの墓地だと思います。そこには、天国や地獄をも表現した、天使や髑髏などの彫刻が劇場的におびただしく並べられています。あたかも人生は劇場であると言わんばかりに。昨年の11月に『スピリットランド』の記事を書きましたが、今、思うと、あれに書かれている死後の旅のような体験ができる地上での希有な場所だと思います。




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写真集
笑とる仏
『笑とる仏ー播磨の石棺仏を中心にー』   谷村新司さん推薦!    播磨の珍しい石棺仏を中心に、素朴な笑顔の石仏の写真集。700年近くもやさしく微笑み続けている石仏達を、さまざまな仏教名言と共に紹介する。この深い笑みはきっと心に響くと思います。巻末には地図もありますので、実際、仏様に会いに行くこともできます。勿論、関西限定書ではなく全国に通じる心の本です。 実質、私の4冊目の写真集。(読み:ワロトルホトケ)
Talking with Angels-ロンドンの天使達
「Talking with Angels-ロンドンの天使達-」 
鏡リュウジ氏の推薦文より
『天使、天使、天使!
この世界は、耳をすませれば天使の羽音に満ち満ちていて、うるさいくらい。たとえ一人でいたって、僕たちは孤独になんかなれっこないのです。この写真集はそのことを伝えてくれます。』 
 

Talking with Angels-イタリアの天使達
「Talking with Angels-イタリアの天使達」
   イタリア19世紀のみごとな墓地彫刻の写真集。
ダンテの『神曲』にならい「地獄」「煉獄」「天国」を彫刻を介し視覚で巡ることができる、美しい天使の本。
プロフィール

岩谷薫

Author:岩谷薫
カメラマン
1995 個展『身体感覚』
1998 個展『Angels of Brompton-祈りのすがた』
2005 写真集『Talking with Angelsーロンドンの天使達ー』
2006 写真集『Talking with Angelsーイタリアの天使達ー』
2008年 スピリチュアル雑誌『Sundari 』記事執筆
『yaso ヴィクトリアン』studio parabolica記事執筆
2009 デジタル印刷すらできない悪質出版社に捕まり、三冊目の天使の写真集が出版不能に。入校データまで全て完成している状態ですので、もし第三集の出版を御検討していただける出版社がございましたら、メールフォームからお気軽にメールしてみてください。第三集は最高傑作なのですが…。
2011 写真集『笑とる仏』実質、4作目の写真集。

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